慶應大学の商学部では、本当に短い論述問題(15字~50字程度)がいくつか出題されます。慶應商学部の問題は昔から法学部や経済学部等と比べるとそれほど難しくないのですが、時折「え?それ聞くの?」という不思議なセンスの空所補充が出題されたりします。そういう、やや世界史から離れた分野からの出題は、普段から色々なことにアンテナをはっていないと、どんなに世界史の教科書を読んだところで解けないので深追いせず、過去問などを解いていて明らかに「世界史では出てきていないなー」という設問については、解ける人間は限られてくるので「うん、これは出題者のセンスがおかしいw」と責任転嫁して気にしないことにしましょうw そうした設問が説けなくても、他の基本的な設問を拾っていけば十分に合格点は取れます。

さて、そんなわけで、私の感覚としては、おそらく慶應商学部では「社会の基礎的な仕組みを理解したり、社会の動きを敏感に感じ取る素養を持っているか否かを問う問題も時々散らしたい」と考えているように感じます。そのせいか、論述の方でも世界史というよりはむしろ「政経」や「時事問題」に類する問題、一般教養や常識を問う問題などがたまーに出題されます。

以下は、2014年~2021年に慶應商学部で出題された論述問題のテーマ一覧です。以下の点に注意してご覧ください。

・対象は、いわゆる「論述問題(文章で答える問題)」が対象です。その他の記述問題や選択問題は考察の対象ではありません。
・人間なので、見逃し等があるかもしれません。多少雑な点があるかもしれませんが、大目に見てやってください。
・時代については、おおよその時代区分です。
・時代のまたがるものについては、またがる両方の時代について「1」としてカウントしています。
 (例:「16世紀~19世紀」→「16~17世紀」で1、「18世紀~19世紀」でも1)

2014-2021慶應商一覧 - コピー

また、以下は上記の一覧を時代別にグラフ化したものです。「その他」となっているのは一般教養や時事問題に属する設問です。
2014-2021慶應商論述円グラフ - コピー
こちらも、経済学部と同じく明らかに近現代史からの出題が多くなっています。