【難関大】

・仏図澄(ブドチンガ)と鳩摩羅什(クマラジーヴァ)を区別するのは仏典漢訳の有無

 

:亀茲(クチャ)出身の仏僧、仏図澄(ブドチンガ)と鳩摩羅什(クマラジーヴァ)については、いくつかの違いがありますが、どちらも五胡十六国時代の混乱の時代ということで、彼らが活躍した時代や国を正確に把握するのはそれなりに手間もかかりますし、ぶっちゃけコスパも良くありません。彼らについてもっともよく出題されるのは出身地である亀茲(クチャ)ですが、逆に彼ら自身について問われた時には二人とも出身地が同じであるため、判断に迷う時があります。そうした場合には仏図澄(ブドチンガ)は仏典の漢訳はしていないが、鳩摩羅什(クマラジーヴァ)は仏典の漢訳をしているという点が区別のヒントになることが多いので、そこをおさえておくと良いかと思います。

 また、仏図澄が活躍したのは4世紀前半、鳩摩羅什は4世紀後半~5世紀にかけてですが、常に仏図澄・鳩摩羅什の順で覚えておいて、概ね4世紀と把握しておけば、時期でも区別することができます。一応、その他にも後ろ盾となった国や主に活動した都市(洛陽・長安)などの区別はあるのですが、それのみが決め手になる設問は極端に少ないので、やはり仏典漢訳の有無をしっかりおさえておくことが大切です。

 

仏図澄:4世紀前半、後趙の時代に洛陽などで活動

鳩摩羅什:4世紀末~5世紀、後秦の時代に長安などで活動、仏典の漢訳