【共通テスト】
雲南地方に存在した国に唐代の南詔と宋代の大理があります。こちらもよく模試や入試問題では登場する設問です。唐代・宋代の周辺諸国については比較的よく出題される箇所ですが、他の周辺諸国については建国者等の情報もあるのに対し、雲南地方について出題されるのはまず「唐代は南詔/宋代は大理」だけです。そのため、地図や時期とからめて出題されることが多く、基本的にセットで理解していないと役に立ちません。
雲南地方はだいたい以下の地域です。
(Wikipedia「雲南省」より)
で、唐代・宋代の頃がだいたいこんな感じ。すごくアバウトな位置関係で申し訳ないですが。
また、唐代・宋代が「何世紀頃なのか」はしっかり確認しておく方が良いです。唐(618~907)、宋(960~1279[北宋が960~1127、南宋が1127~1279])です。(途中、五代十国時代が入ります。つまり、唐は7世紀~9世紀がメインであるのに対し、宋は10世紀~13世紀となります。
唐の場合、時期を特定する指標にしやすいのはタラス河畔の戦い(751)ですね。安史の乱(755~763)とか黄巣の乱(875~884)でも良いのですが、数年にわたる事象だと年号二つおさえないといけないので。タラス河畔の戦いであれば一つですみますし、ちょうどこれが「唐の中期」で「その後まもなく安史の乱が起こる」とおさえておくと便利ですし、敵対するアッバース朝(750~1258)が「成立して間もない時期」とヨコのつながりを確認することも可能です。
一方で、宋の時代であればやはり靖康の変(1127)でしょうか。北宋と南宋の入れ替えの時期ですね。南宋の滅亡はフビライによるものですので、「13世紀=モンゴルの世紀」であることを理解しておけば把握できます。日本史も勉強している人であれば元寇の時期を判断材料にしても良いかと思います。
唐代に雲南地方に存在した南詔は8世紀~10世紀初め、宋代の大理は10世紀~13世紀ですから、ほぼ唐代・宋代と重なります。