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カテゴリ:テストで差がつくワンポイント > 11_欧米における近代国民国家の発展

【難関大】


:東欧の農奴解放は東欧の近代化の指標として重要であるため、目立ちにくいのですが出題頻度は非常に高いです。(対して、すでに中世末期に農奴解放の進んでいた西欧ではむしろ奴隷制の廃止議論が
18世紀末~19世紀にかけて盛り上がってきます。)

 特に、ロシアのアレクサンドル2が出した農奴解放令(1861は年号・時期も含めて頻出かつ汎用性が高い(正誤問題や並べ替えなどでもヒントの一つになることが多い)ので、必ず覚えておくと良いかと思います。
 その他、東欧の主要国における農奴解放令についてはオーストリアのヨーゼフ
2世による農奴解放令(1781、同年に宗教寛容令も。マリア=テレジアが没してヨーゼフ2世の単独統治が開始された翌年のこと)や、プロイセン改革における農奴解放(1807年~、シュタインとハルデンベルクによる)がありましたが、いずれも不十分なものに終わりました。

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【難関大】
・「ミズーリ協定(1820)」で、ミズーリは奴隷州

:アメリカ合衆国における、奴隷制をめぐる南北の対立の中で、1820年には「ミズーリ協定」が成立します。このミズーリ協定自体はある基準(北緯3630分)よりも北に新設される州を自由州、南に新設される州を奴隷州とするという内容です。これ自体はすっきりと分かりやすいものです。

 ところが、肝心のミズーリ州だけは、北緯3630分以北にあるにもかかわらず奴隷州とされました。このあたりのところが気づきにくいところなのですが、私大の正誤問題などでは時々出てくることがありますので注意が必要です。(ちなみに、ミズーリ州よりも東の地域で、北緯36度30分以北に奴隷州が存在するのは、これらが「ミズーリ協定」以前に存在した奴隷州だからです。)

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1849年ごろのアメリカ合衆国と北緯36度30分線
青は自由州赤は奴隷州(灰色部分は州に昇格していない地域)
Wikipedia「北緯3630分」より、一部改変)

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