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カテゴリ:テストで差がつくワンポイント > 13_帝国主義とアジアの民族運動

【難関大】


大陸横断鉄道の開通とスエズ運河の開通は地味に同じ年だったりします。世界の交通にとっては大切な年ですし、また難関私大などで出来事の並べ替え問題など出る際にはわりと良い目印になる出来事だったりするので、周辺の出来事を確認しておくと便利です。

 

大陸横断鉄道については、何と言っても南北戦争(1861-1865)終了後ということをきっちり把握しておくと良いですね。南北戦争終了後は南北の経済圏の統一により合衆国で第2次産業革命が本格化するとか、大陸横断鉄道開通で西部開拓がさらに促進されてフロンティアが消滅(1890)するという流れと結びつけておくと把握もスムーズです。

南北戦争(1861-1865)自体も、その前後の把握(前については「合衆国の発展(領土拡大)」の時期、後については「合衆国の工業化進展 / 独占資本の形成」)や、メキシコ出兵の終結(1867)など、結びつけやすい事象が多くあるので把握すべき出来事ですね。

 

一方のスエズ運河開通については、やはりイギリスによるエジプトの植民地化の流れの中に組み込んでおくべきでしょう。

1869年 スエズ運河開通(レセップス[]

1875年 英のスエズ運河会社株買収(ディズレーリ内閣)

1881-1882年 ウラービー革命(の反乱)→事実上の保護国化

        (また、同時期よりスーダンでマフディーの乱開始[1881-1899]

これだけでも役に立ちますが、エジプトについてはできればもう少し伸ばして、1914年の「英によるエジプトの正式な保護国化」や、第一次世界大戦後の民族運動(1919年のワフド党の運動など)あたりまで把握しておくといろいろと便利です。

また、英のスエズ運河会社株買収(1875年)は、エジプトの財政状況悪化が原因ですが、その背景には南北戦争による綿花国際価格の乱高下がありました。これについては近年、問題としても見かけるようになった気がしますので、そういう意味でも上記事項の時期的な把握はしておくにこしたことはないように思います。年号についてはどこか一つだけ把握しておいて、その前後をストーリーでつないで把握するというのもアリですね。

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【共通テスト→難関大】

・アフリカ分割では、最低限3つのポイントをおさえるべし!

1884年から1885年にかけて開かれるベルリン会議をきっかけに、ヨーロッパ列強は「先占権の原則(先に占領したもん勝ち)」と「実効支配の原則(占領した地域をきちんと統治できているか)」を確認して急速にアフリカ内部に入り込んで植民地化を進めていきます。いわゆる「アフリカ分割」です。このアフリカ分割については、アフリカがどのように列強によって分割されたかを示す地図が良く出てきます。こんな感じのやつですね。

 アフリカ分割_作成
(アフリカ分割)
 

アフリカがどのように分割されたかについては共通テストなどでもよく地図が示されて出題される頻出ポイントです。一見すると入り組んで見えるのですが、コツをつかむと問題を解くこと自体はそれほど難しくありません。ここでは、【大学入学共通テストレベル】の理解と、【難関大レベル】の理解の2段階にわけて確認してみましょう。

 

(共通テストレベル)

① ど真ん中はベルギー領コンゴ

② 縦に長く広がっているのはイギリス、横に広く広がっているのはフランス

③ 独立維持はエチオピアとリベリア

 

まず、①についてですが、そもそもアフリカ分割の進むきっかけとなったベルリン会議(1884-1885)が開かれるきっかけとなったのはベルギー王レオポルド2世によるコンゴ領有宣言でした。そのためか、このベルギーの位置を問う設問が最頻出で、しかも他の受験生と差がつくポイントになります。なぜなら、まだ十分に勉強できていない受験生は、イギリスの縦断政策とフランスの横断政策(これが②)のような「基礎中の基礎」は覚えていても、ひょいっと出てきたベルギー領コンゴなどにはその意義を見出しがたく、見逃しがちだからです。

また、20世紀まで独立を維持した国として、エチオピアリベリアを聞く問題も頻出です。これは、位置だけでなく国名まで聞いてきます。注意しておきたい点としては、エチオピアはたしかに20世紀前半までは独立を維持するのですが、1930年代に入るとムッソリーニの率いるイタリアによって占領され、イギリス軍によって解放されるまで一時的にイタリアの植民地となります。(19361941)ここまで抑えておけば、まず共通テストレベルの設問にはおおよその場合対応できます。

 

(難関大レベル)

①、②、③をしっかりと抑えた上で、余裕のある人はドイツ、イタリア、ポルトガルの植民地となった地域がどこかを確認しておきましょう。国名を聞かれることはまれですが、ドイツの場合はカメルーンかタンザニア(タンガニーカ)、イタリアの場合はリビアをおさえておくと良いでしょう。ポルトガルの植民地であるアンゴラやモザンビークが聞かれることはまずありませんが、ポルトガル植民地についての設問が出るとすれば、アフリカ分割よりはむしろ、1974年のポルトガル本国でのカーネーション革命(リスボンの春)の影響で独立していく文脈だと思います。

 

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【共通テスト】

・ベルリン会議(1878)とベルリン会議(1884-1885

:ベルリン会議はビスマルクが仲介して開催したことで知られる国際会議なのですが、実は2つあります。どちらも歴史上重要な意義を持つ会議なのですが、意外に受験生は開催時期・内容などについて区別がついていないことが多いので注意が必要です。まとめると以下の通り。

ベルリン会議(1878_1884-1885) - コピー

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